YouTubeで東大 大学院 山室真澄さんの講演に出会いました。
テーマは「魚はなぜ減った?見えない真犯人を追う」
講義の中心は淡水または汽水域の話しでした。
YouTubeとしては長い講義でしたが
中々、年代も近いし、歯切れの良い話方で大変楽しい番組でした。
つり人社からも出版されている様です。
((( 要約すると )))
1.国交省がやっている水質浄化作戦でアサザや芦を植えた10年後を見ると
陸地はセイタカアワダチソウなどの外来植物が覆い、
水中は泥が堆積し、不要な有機物が多く、
貝類などが生息出来ない様な酸素不足の悪環境になっている。
2.昔は、肥料や萱ふき屋根作りの為に水生植物を大量採取していた。
単純に水草が多い事は、魚にやさしい環境では無い。
水草が多すぎると水が腐り酸素が減少し、魚が減る。
3.外来魚(ブラックバス等)の繁殖や護岸工事が最大の原因の様に言われるが、
原因はそれだけでは無い。真実は違っている。
4.1960年頃除草剤と化学肥料の使用が始まり魚の減少が始まった。
その頃から
肥料としての水草採取は無くなった。
水草の繁殖も減った。
5.1993年頃から強力な農薬(殺虫剤)が使われる様になる。
ワカサギなど植物プランクトンを主食にする物には影響が少ないが
エビ・蟹を主食とする鰻・スズキなどの漁獲が減少しだす。
エビ・蟹などの餌になる
ユスリカの幼生(水中で生活する赤虫類)・ゴカイ類が減少しだす。
6.2006年頃から除草剤の使用制限をしだすと、琵琶湖などでは
水草の異常繁殖が始まり、腐敗による水質汚染の原因になる為、
除草が始まるが、処分費用が嵩み昔の何分の1かしか採取出来ていない。
7.日本の残留農薬規制値はEU・インドなどの何倍の高い。
(農林水産省のHPで簡単に見る事が出来ます)
稲作水田の多い日本では、直接農薬が川に流れ出やすい。
だから、上流に水田の少ない池は汚染されにくい様です。例 浜名湖の引佐湖
釣り師の私が子供の頃(1970年代)と比べると
近頃は魚種も、数も、ホタル、メダカ、モロコ、アサリも
全く減少してしまいました。
沢山いるのは汚染に強いアカミミ亀とでかい鯉
鮒やドジョウは探しても見当たりません!
この講義は汽水域の話しですが、
魚の漁獲量と農薬の使われ方(使用開始年度)が余りに
一致しているのに恐怖すら感じてきます。
政治家と企業の癒着・農水省・JA・補助金対策の御用学者の
経済優先の嘘によって隠ぺいされ
見殺しにされている感じがします!
昨日の映画に増して
益々、自民党には投票したくなくなりました!!
「何故、琵琶湖は埋まって無く成らないのだろうか?」
私はずっと不思議に思っていました。
個人的な勝手な納得ですが
水草や萱を多量採取していたのが大きな要因だった様です。
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