私は、半世紀近く登山して来て数々の事故や遭難を見てきました。
ただ、事故は一瞬の出来事で有る為、
避ける事の出来ない雪崩の一撃もある。
運が悪いと逃げたいのも事実です。
しかし、私の感覚的では有りますが特徴の様な物を感じます。
そこで思う事!
一つ目は、個人に内在するバランス感覚
人には、体力・知力・技術・やる気・平衡感覚・登りに強い・下りに強い・経験など
個性の特質が有ります。
この特質のレーダーチャート(蜘蛛の巣型の表)に書いたイメージをして下さい。
遭難は、この「特質のレーダーチャート」に
大きな歪のある人に起こりやすい様に思います。
例えば、
自分の経験の蓄積を考えない夢見る夢子ちゃん。
体力は有るが怖がりである。(登れるが降れない・恐怖心の制御力)
加齢によるバランスの崩れを気付かなかった
二つ目は、人の組合せ
人と人の組合せによって、
この「特質のレーダーチャート」が大きく歪まされてしまう。
例えば、
相手の経験値を過信して、夢見る夢子ちゃんにされてしまう。
根性の見せ合い。
成績の比べ合い。
フォロー無しに実力を越えた所に連れて行かれる。
危険に対して感性の乏しい人だった
三つ目は、縁
これらの組合せなど事故に至る経路を生み出した繋がりあい。
これは、宗教感にも近い、また、後悔にも近い感覚ですが
何かの縁を感じてなりません。
例えば、
お酒を飲みながら
どんどん夢を膨らませ、人生を高めて行く。
そして、夢一杯の大きな計画を作り行動し事故に会う。
Aさんの所属する山岳会にはそのルートを選択するメニューは存在しなかった。
よって普通で有れば、Aさんはそこに行く事は無い。
しかし、
Bさんがそのルートを紹介した事で事故への道が出来る。
四つ目は、社会環境(情報)
人は、外界からの刺激を消化しながら生きています。
ある種のプロパガンダです。
昭和初期「三人よれば山岳会」と言う時代を迎え
多くの若者はヒマラヤやヨーロッパへ出かけました。
世界最悪の山は群馬県 谷川岳では700人以上が遭難死しています。
平成の時代
100名山ブーム・山ガールブームがあり
人は自分の考えだけで生きてはいないのです。
五つ目は、生きる楽しさ
人は必至になる出来事に遭遇すると体内から興奮物質が作られる。
アドレナリンなどそれら体内麻薬中毒かもしれない。
しかし、
一生懸命に生きたいから山に登っています。
唯々、一生懸命に!!!
ネパール アンナプルナ山群
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